キューバの思い出 1

元JICAシニア海外ボランティア  早瀬雅博

 

 概要と市内観光

Cuba、 英語ではキューバ、スペイン語ではクーバと発音する。キューバと言えばカストロ、チェ・ゲバラ、ヘミングウエイ、グアンタナモ刑務所、歌と踊り等を思い浮 かべる人が多いでしょう。アメリカに反発し、アメリカからの物資や人の受け入れを拒否している国。楽しそうだが、何となく怖い国というイメージのある国、 こんな国へ友人Nさんと二人で行って見た。3泊4日の駆け足旅行であったが、予想以上に楽しむ事が出来た。

 

キューバの概要は次の通りである。

国名 キューバ共和国

首都 ラ・アバナ(ハバナ)

面積 11万1000km2 (日本の本州の半分位)

人口 1,131万人(首都ハバナに300万人が住んでいる。)

政体 キューバ共産党のもとで国家機構を通じて行われている。年2回、人民権力全国大会が開催され、この決定に基づいて、政治が行われている。

元首 長年、フィデル・カストロ・ルスが国家評議会議長であったが、2008年2月に弟のラウル・カストロに議長職を譲った。

民族 ムラート(白人と黒人の混血)と白人  87%

   アフリカ系黒人            12%

   中国系アジア人             1%

宗教 カトリックとアフリカ宗教が中心。無宗教の人も多い。

言語 スペイン語。英語を話す人も多い。

通貨 通貨はペソであるが、ペソには2種類あり、キューバ人が一般に使用するキューバペソ(cup)と外国人が使用する兌換ペソ(cuc)。ドルはキューバ国内では使用出来ないので、銀行か両替所で兌換ペソに変えなければならない。手数料10%を入れて100ドルが80cucになる。1cuc =24cupなので、兌換ペソを使用した時にお釣りをキューバペソで貰わないよう気をつけなければならない。

時差 サント・ドミンゴとハバナの時差は1時間。ハバナのほうが遅い。

飛行時間 サント・ドミンゴからハバナまで約2時間

革命 1959年 (カストロやチェ・ゲバラの率いる革命軍がバチスタ政権を打倒)

  

 

 

私 たちは日本語の達者なキューバ人、ガリアさんの家に泊めて貰う事にした。キューバでは政府が認めた民宿が沢山あり、管理もしっかりしている。宿帳に名前と パスポートナンバーを記入すると、ガリアさんがツーリストカードを貸してくれという。翌日には宿泊者を政府機関に届け出る仕組みになっている。

宿代も3泊で一人45cuc(5,000円弱)と非常に安い。キューバ人の一般家庭を覗き見る良い機会でもあった。空港から宿までのタクシー代は20cuc(約 2,300円)、宿へ行く途中の道路の両側は人が一杯で、大勢の人たちがこちらに向かって手を振ってくれる。私たちが来るという情報を早くもキャッチし て、待機してくれたのかと大喜びで、こちらも手を振って応えた。 ん?? でも雰囲気が少し違う。どうも偉い人が通るようだ。タクシーの運転手曰く「大統 領が来るんだ!」。

翌日その大統領に出会った。観光地とキャバレー・トロピカーナで。

   

  大歓迎してくれた小学生たち    キューバの国旗も掲げて
  
 

  真ん中の白いシャツの人が     2009年が革命50周年

エクアドル大統領

 

  車はおっそろしく古い。1950年代のアメリカ車が沢山走っている。でも外観も内装もしっかりしでいる。手入れが良いのか? 道路事情が良いのか? 古い アメリカ車は頑丈なのか? ドミ共の古い車はどれもぼこぼこでフロントガラスは亀裂が入っているが、キューバではそんな車は走っていない。ドミ共の車のほ うが30年も新しいのに・・・。 私たちがショーを見た後に乗った車は55年前のシボレーと言っていたが、外装も内装も立派なもの。シートは革製で全然傷 んでないし、ドアの取っ手もしっかりしていた。修理をしたのかな〜? 燃費はリッター当たり5キロと悪い。運転手は性能の良い日本車に買い替えたいが、買 う余裕がないと言っていた。買い替えないほうが風情があっていいよ〜(日本車メーカーに怒られるかな)。

又、ココナッツをイメージしたココタクシーと呼ぶ小型の三輪車を改造したタクシーもある。3人乗りで、料金は普通のタクシーとあまり変わりないそうだ。一度乗ってみたいと思っていたが、乗る機会を失してしまった。

 

   古いアメリカ車         古いアメリカ車

 

   ココタクシー          お土産品

 

  到着翌日に観光バスに乗り、市内観光をした。一般の住宅やビルは塗装も施して無く、汚い感じの建物が多いが、ホテルや観光名所はすごく立派である。バスガ イドはスペイン語と英語を巧みに使い分ける。どちらもすごく解りやすい。普段、事務所でおしゃべりしている女性たちのスペイン語、あれは何だ!! 小鳥の さえずりにしか聞こえない。

 革命広場の前に、ホセ・マルティ像が立っている。彼は1868年の第1次独立戦争に16歳で参戦し、その後欧米で亡命生活を送りながら詩人となり、1895年に革命党を結成し、第2次独立戦争を指導したキューバの英雄と言われている。

 

     ホテル        ホセ・マルティ像と塔(博物館)  

 

    お土産用葉巻        葉巻の説明をするガイドさん


旧市街地にホワイトハウスそっくりの建物がある。建築は1929年、ホワイトハウスをモデルに建てられたそうだ。その前で、おそろしく古いカメラで記念写真を撮る商売をしている人がいた。「一枚撮ってもいいか?」「いいよ〜」「ハイ!パシャ!5cucくれ〜!」

 

ホワイトハウス似の旧国会議事堂 記念写真如何? ちゃんと写るかな〜

 

旧国会議事堂の横に1838年に建てられたガルシア・ロルカ劇場がある。キューバ国立オペラ団や国立バレー団の公演がここで行われるそうである。

 

  ガルシア・ロルカ劇場         国立図書館 

 

ホテル ハバナ・リブロ前から観光バスや観光タクシーが出る。三日間ここまで30分の道のりを宿から歩いて来た。

 

    ホテル ハバナ・リブレ       ホテル 

 

   レストラン内のマリアッチ   プンタ要塞 (内部は博物館)

                                    以上